彼の日本語
彼と付き合っていた頃、
きれいな日本語を使う人だなと感じていた。
一緒に暮らし始めてから
彼と会話をしていると
小中学校の国語の教科書を思い出すようになった。
雨が降りそうな夕刻に
旦那が早く仕事から帰ってきて言った。
彼:「雨が降りそうだから、どこにもよらずに
一目散に帰ってきたよ」
『一目散』という言葉を普通の会話に入れてくる。
小学校の国語の問題で『次の言葉の意味を答えよ』でしか
使わない言葉だと思っていた。
私なら『一目散』ではなく『早く』
という言葉を使う。
旦那が職場で同僚と会話していた時
彼:「あの人は木で鼻をくくったような態度ですね」
と話し、それってなんだったけって聞き返されたらしい。
確かに『木で鼻をくくったような』って
久しぶりに聞いた。
私だったらその言葉は使わないで
『冷たい』という言けど。
季節外れのインフルエンザが流行し始めたと
テレビで報道された時
彼:「この時期に流感か。困るね」
私:「流感ってなに?」
彼:「流行性感冒。インフルエンザのこと」
これは聞いたことがなかった。
日本語って難しいとつくづく実感。