食べ物のコスパ
近くのドン・キホーテでお菓子を買ってきた。
おせんべいなのにそれに合わない
甘いフルーツフレーバーがかかっている。
進化系お菓子が激安だったのだ。
コスパを重視する旦那は喜ぶかもしれない。
お茶の時間にそのお菓子を出すと
それを見ての彼の一言。
彼:「全然、美味しそうじゃない。ケンカ売ってるの」
平和主義の彼から初めて「ケンカ」という言葉を聞いた。
私:「攻めてるお菓子だよ。応援したくなる」
彼は呆れたように首をふる。
彼:「だいたい見れば、味が想像できるでしょ。
美味しいと思った?」
私:「食べてみないとわからないよ」
と一口かじる。確かに想像範囲のいまいち。
私:「でも、安かったよ」
彼:「それはコスパがいいんじゃなくて、
売れないから安いだけだよ」
珍しく彼の感情が高ぶっている。
美味しいものをコスパよく食べるのがポリシーの彼に
私は売るつもりのないケンカを売ってしまったのだ。
結局、そのお菓子を彼は食べなかった。
私はティータイムを続け完食する。
味覚に敏感な彼は言う。
彼:「僕はね、牛肉の脂身と質感を
見ただけで美味しさがわかるから
高い牛肉を食べなくていいくらいなんだよ」
私はそれもどうかと思う。