きゅうりの水分
彼はきゅうりの水分を嫌う。
あんなに料理に手間をかけなくてもいいよというのに
きゅうりを塩で揉む下処理をしていないと
ちゃんと気がつく。
彼:「きゅうりを塩で揉むそのひと手間で、
きゅうりの美味しさを100%引き出せるんだよ!」
と、熱く語る。
最初は面倒だと思っていたけど
確かにそのひと手間をかけると美味しい。
彼はべたつく焼きそばを嫌う。
なので、焼きそばと野菜を別のフライパンで
丁寧に炒めてみた。
そして、パラパラの焼きそばが出来上がる
彼好みになったはずだ。
私:「美味しい!」
確かに彼の言う通り。
手間をかけるとこんなに違うんだ。
私は料理を好きになれるかもしれない。
彼も美味しいとうなずいてくれるので
私も嬉しくなって料理工程を話す。
彼:「もしかして面倒?」
彼の言葉に忘れかけていた気持ちを
思い出してしまった。