東大卒社会人のリアル
『初めて恋する時に読む話』に登場する
大手商社の雅志(永山絢斗)が自分は東大卒のエリートだと
周囲にアピールシーンがある。
彼:「これはないな」
私も確かにとうなずく。
東大卒の人は学歴を隠すことが多い。
なるべくそこに触れられないように
その手の話題が出ると存在感を消したり
席を外したりする。
彼を私の両親に紹介する時。
「俺はトウダイ卒だ。赤灯台だけどな」
と冗談を言い、豪快に笑っていた父に
初めて彼の話をしたら
父:「東大卒か。心配だな」
母:「東大卒の人ってなにで笑うの?」
など本人の人間性よりも東大ということで心配された。
さらに東大卒業生に郵便できた冊子を読んだとき
婚活の広告が載っていたのにも驚いた。
賢いのはアピールポイントだけど
賢すぎるのは欠点になるのかもしれない。
なのでリアルな東大卒の社会人に
「東大卒なんですね」と聞くと
目をそらして
「……一応」と答える場面に出くわす。
今までの俺は東大卒だ的なイメージは
芸能人やキャラづくりなんだと知る。
東北で働いていた時に
どんな人も読めない上司の文字を読めるKさんがいた。
すごいねと話をしていたら
京大卒なんだと先輩に教えてもらった。
賢さオーラを消していて
まったく気がつかなかった。
私:「Kさんって京大卒なんですね」
K:「……一応」
と、はにかみながら答えた。
京大卒、キミもか。