天保山登山
私は二十歳の誕生日記念に
富士山登山をしたいと思っていた。
あれから数十年たったがまだ叶っていない。
百貨店を回れば息を切らし
雨に濡れればすぐ風邪をひく。
体力がないのを知っているが日本一の山に登ってみたい。
旦那を登山に誘ってみる。
彼:「いつきは体力的に無理じゃない」
そう言って大阪の天保山に連れていってくれた。
私にとっては初めての天保山。
いくら日本一低いとは聞いても、
念のためトレッキングシューズを履いていく。
天保山というのに
海の近くの駅に降り立つ。
どこにも山らしいものが見えない。
そのままあっけなく登頂に着いた。
驚いたのが天保山展望台から登頂が見下ろせること。
天保山は以前まで日本一低い山だった。
東日本大震災以降は日本一低い山は
あれは山というより公園の砂山みたいだと思い出した。
彼:「まずは低い山から制覇していこう」
目的が変わってきたようなきがする。
せっかくなので、近くの喫茶店で登頂証明書を一応いただく。
富士山登山には程遠いが、
へなちょこな私に
ほぼ日本一低い山の登頂経験がちょっと嬉しい。